唾液の働き
今回は「唾液の働き」についてのお話です。
私たちは摂取する食事は、まず口から食べ物を食べ、よく噛むことでその刺激が脳に伝わり、唾液が分泌されているのです。
唾液は90%以上が水分で出来ているのですが、他にはタンパク質やカルシウム、リンなどの無機質が含まれています。
唾液は「消化を助ける」役割の外に口内環境を守るとても重要な働きが有るのです。
たとえば、ケガをしたときに、「ツバを塗っとけば治る」と言って傷口をツバで舐めるように、おじいちゃんやおばぁちゃんから教わったものです。唾液で舐めたあとの傷は、治りが早いですし、バイ菌で化膿することも有りません。
唾液の働きは次の様な働きが有ります、参考にして下さいね。
味覚・溶解作用
食べ物のを感じやすいように、味覚物質を溶かす作用があり、味覚を促進させる働きがあります。口は溶解作用として重要な働きを持っており、炭水化物の中に含まれているデンプンを唾液中の酵素アミラーゼが分解し腸粘膜で速やかに吸収されます。
再石灰化作用
虫歯菌が歯のエナメル質を溶かす脱灰により溶け出した歯を修復する作用。
洗浄作用
歯の表面や歯の間に付着したプラークや食べ物のカスを洗い流します。唾液を沢山出すと流れが良くなりますが、唾液の量が減少したり、柔らかいものなどよく噛まなくてもよい食事をしていると、唾液が十分に分泌されず流れが悪くなります。
抗菌作用
抗菌作用を含んでおり、病原微生物に抵抗します。抗菌作用を持つ物質、ラクトフェリン、リゾチームなどが含まれており、細菌の増加を抑えてくれます。
pH緩衝作用
pH(水素イオン濃度指数)を一定に保ち、細菌の繁殖を抑え酸性の環境から歯を守る機能pH緩衝作用です。虫歯は、細菌、食物、歯、時間、経過の4つの条件が重なったときに発生しますが、通常の口の中pH6.8~7.0の中性を保っており、虫歯にはなりにくくpH5.5以下の環境になると歯は体の中で最も硬い組織ですが、酸に弱く、甘い酸性の飲食物、細菌から発生する酸-乳酸、胃からの分泌液などにより容易に溶けてしまいます。
保護作用
唾液の再石灰化により歯の表面に皮膜をつくり、虫歯を防ぎます。
舌や口の中の粘膜を潤し、乾燥から保護する作用です。
円滑作用
口の中の食べ物を唾液で濡らすことで、喉を通りやすくする作用。口の中を潤し、声がよく出る発声を滑らかにする作用で発音や会話をスムーズにします。